Kanazawa Izumigaoka High School PTA 石川県立金沢泉丘高等学校
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年度 活動報告 5/13
2022.03.10 第74回卒業証書授与式 日時:2022年3月3日 場所:金沢泉丘高校 啓泉講堂
新型コロナウイルスの影響で、規模を縮小し、ライブ形式で式の様子を中継するなど、万全な感染対策の中、第74回卒業証書授与式が挙行されました。

高木PTA会長が卒業生390名に祝辞を述べられました。
以下、全文となります。

祝辞

卒業生のみなさん、保護者のみなさま、本日は誠におめでとうございます。
また、中村学校長をはじめ教職員の方々には、コロナ禍における未曾有の事態に極めて冷静に生徒たちのことを第一に考え、大事なく今日に至るまでの学校運営をいただき、本当にありがとうございました。心より感謝を申し上げます。
PTAを代表いたしまして、ひと言ご挨拶を申し上げます。
遡ること三十数年前、1990年3月、この私もみなさんと同じ席に座っておりました。それから馬齢を重ねて今日に至るわけでございますが、このようにみなさんにお話しさせていただくことを心から光栄に思っております。
これから3つのことをお話ししたいと思います。
散々受験勉強に明け暮れた最後の学年だったかもしれませんが、この卒業のあともまだまだ勉強は続きます。というよりも学ぶことをやめてはいけません。大正以来、日本の高校、大学教育においては文系理系というカテゴライズが一般的になっておりましたが、いまや経済学語るには統計や分析など数学的な方法を用いずに行うことはできません。またテクノロジーの発展に伴い、ブロックチェーン、NFTなどありとあらゆる人間の生活の土台が変わりつつあり、そこにおいてはコミュニケーション能力や表現力、そして歴史を学ぶこと、それらがすべて基本になっていると言っても過言ではありません。ですからこのあとのみなさんの学びというのは、テキストを持って暗記することだけではなく、自分たちが直面するありとあらゆる事象に対応できるように、カテゴリーに捉われずに、そして何からでも学べるような柔軟な姿勢が必要だと思います。
学ぶことは学問だけではありません。これから外国で仕事をする人も多くなると思います。そのときに自国の文化を語れないものは尊敬されません。ですからこれから先まだまだ時間があると安心せずに、ぜひ振り返って学ぶこと、それから足元を見て学ぶこと、前を向いて学ぶことをやめないでいただきたいと思います。
ふたつめに、これからありとあらゆるチャンスがみなさんに巡ってきます。ぜひそのチャンスを逃さずに何でも挑戦していただきたいと思います。あとからできる、またこういうチャンスは巡ってくる、というような発想はもしかしたらついつい脳裏に浮かびがちかもしれません。ただそういうことは意外に少ないものです。やれるとき、やれるチャンスがあるとき、やりたいと思ったとき、やりたいと思うことがみつかったときに大いに挑戦していただきたいと思います。
そして最後のみっつ目です。健康に気をつけて、健康を第一に考える、これが最も重要です。みなさんは今日に至るまでひとりで成長したわけではないはずです。保護者の方々、学校の先生方、ありとあらゆる人たちにお世話になって今日までたどり着いていることを忘れてはなりません。そしてその方々にご恩返しするたったひとつの方法というのは、みなさんが元気に過ごすことです。
疲れたとき、しんどいなと思った時には躊躇なく休めばいいのです。他人に足並みを揃える必要はありません。立ち止まったときにしか見えない景色を見て、またどの方向へ進むか考えるべきだと思います。そして今まで歩んできた道を振り返ることでまた新しい方向性に気がつく場面がきっとあるはずです。
わたしが師匠と考えているフランスの料理人でアラン・デュカスという方がいます。この方からアドバイスをいただいたことがありますが「どこから来たのかわからない者に、どこに向かうかわかるわけがない」というもので、つまりそれは自分の歩んできた道をきちんと肯定的に捉えること、そして歴史を学ぶこと、それが新しい道へ進むために必要なものだと、私は解釈しています。
これから先は困難が待ち受けているとか苦難があるとか、いろんなことを言う人がいますが、ご安心ください、どっちみち楽な人生はありません。ただし、楽しい人生もあります。
私は高校3年間、バンドに明け暮れた生活を送っておりました。朝から晩までギターのことを考えてやっていましたが、まったく後悔はしていません。ただ、あれをやっておけばよかった、これをやっておけばよかったといことがあったのは事実です。これから先、みなさんが新しい世界、新しい環境で大いに活躍していただきたい、その門出に私の自責の念を込めて、もし私がこの場所にいたらこう言うだろうなと思うことを申し上げたかった次第です。
我が後輩たちの輝かしい未来を記念してPTA会長の祝辞とさせていただきます。本日はおめでとうございます。






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